豪華レンタルスタジオで感じた違和感|豪華でも心に響かなかった空間の理由

インテリア

豪華なのに、どこか足りなく感じた──豪華レンタルスタジオで感じた違和感

新宿にある豪華レンタルスタジオは、プール付きの高級マンションとしても知られています。 私は仕事の関係でこの場所を何度か訪れたことがありました。

豪華な調度品、綺麗に整えられたロビー、瀟洒な雰囲気——。 それなのに、なぜか外国っぽさを感じない。 「何かが足りない」と思わせたのです。

その正体は「天井の低さ」だった

当時は、なぜそう感じるのか分かりませんでした。 けれど、年月が経ち、さまざまな建築や空間を見て回るうちに、その理由がはっきりしました。

それは、天井の低さです。 どんなに豪華な家具を置いても、どんなに高価な照明を吊るしても、 天井が低いだけで空間全体が「圧迫感のある箱」になってしまう。 つまり、日本的な閉塞感が残ってしまうのです。

海外の高級住宅やクラシックホテルのような「奥行き」や「余白」が感じられない。 それが、豪華レンタルスタジオで抱いた違和感の正体でした。

天井の高さが生む「深み」と「品格」

私がその後訪れたヨーロッパの建物では、廊下ひとつ取っても天井が高く、自然と視線が上に向かいました。 高い天井のもとでは、人は無意識に呼吸が深くなり、心にもゆとりが生まれます。

同じ面積でも、天井が高いだけで空気が軽くなり、空間に“深み”が出る。 それが“外国っぽさ”の根本的な要素なのだと、私は後から気づきました。

「4畳半の部屋」から見えた日本の空間文化

私も20歳くらいの学生時代、アパート4畳半一間で裸電球の生活をしていました。 いわば「神田川の世界」です。 その頃は天井の高さなど意識したこともなかったのですが、 今振り返ると、あの低い天井でよく暮らせたな~と思います。

日本の住宅は、歴史的に“機能的なコンパクトさ”を重んじてきました。 けれど、その分「空間の伸びやかさ」は犠牲になっていたのだと思います。

今、私が惹かれるのは「英国調の高天井」

今では、私は英国調のクラシックな空間に強く惹かれます。 理由は簡単。 天井が高く、空間にゆとりがあり、照明や絵画が映えるからです。

高い天井のある部屋では、絵を数枚飾ってもバランスが崩れない。 逆に、低い天井の部屋に同じことをすると、すぐに圧迫感が出てしまいます。 だから私は、配管がむき出しでもいいから天井は高い方がいいと思うようになりました。

まとめ|空間の“格”は天井が決める

今では私の中で明確な基準になっています。 どんなに豪華な装飾をしても、天井が低ければ“品格”は生まれない。

逆に、天井が高いだけで、家具や照明、音の響きまでが変わる。 空間の「余白」は、人の心の「余裕」と深くつながっているのです。

経験が教えてくれたのは、 “贅沢とは、広さではなく高さである”という事でした。