正しい情報を得ることが、人生を変えるきっかけになる
人生の中で、「もっと早く原因を知っていれば」と思うことがあります。 私にとってそれは、睡眠時無呼吸症候群という病気の存在を知った時でした。
50歳になるまでの私は、朝起きると毎日のように頭痛があり、原因が分からず悩んでいました。
「寝ても疲れが取れない」「午前中の集中力が続かない」。
今思えば、すべて睡眠の質の低下が原因だったのです。
虎の門病院で判明した「重度の睡眠時無呼吸症候群」
ある日、思い切って虎の門病院で検査を受けました。 一泊の入院で、睡眠中の呼吸状態を細かく調べた結果、 「重度の睡眠時無呼吸症候群」と診断されました。
寝ている間に何度も呼吸が止まり、脳への酸素供給が著しく低下していたのです。
この状態が長く続けば、脳細胞がダメージを受け、
記憶力や判断力、さらには生命そのものに影響が出る――そう医師に説明されました。
こうした症状を自宅でも手軽に確認できるようになった今、
最新のスマートリングを使ったモニタリングも注目されています。
世界初、睡眠時無呼吸回数モニタースマートリング【RingConn 第2世代】
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日常の睡眠データを可視化できるこうしたツールは、
「もしかして自分も?」と思った段階で試す価値があると感じます。
CPAP(シーパップ)との15年:快眠と健康の回復
それから約15年、私は毎晩、**CPAP(シーパップ)**を装着して眠っています。 最初は違和感がありましたが、今では手放せない存在です。
CPAPは、睡眠中に一定の空気圧を送り、気道を確保する装置。
これにより呼吸が止まることがなくなり、
朝の頭痛もほとんど起こらなくなりました。
日中の集中力も戻り、仕事のパフォーマンスも向上。
「睡眠の質」が、人生全体にどれだけ影響しているかを痛感しました。
出張や旅行ではマウスピースで代用
飲み会や旅行など、宿泊を伴う時は CPAPの代わりにマウスピースを使用しています。 鼻の通りを確保する簡易的なものですが、 短期の外泊なら十分に効果を感じます。
便利になったとはいえ、やはりCPAPの安定感にはかないませんね。
治療で変わった「夫婦の就寝スタイル」
CPAPを使うようになって、一つだけ変わったのが生活のリズムです。 以前は、夫婦でダブルベッドに入り、 会話を楽しみながら、いつの間にか眠りについていました。
しかし今は、機器を装着してからでないと眠れません。
つまり、「ここからが睡眠時間」と明確に区切られてしまうのです。
自然に語り合いながら眠る――そんな時間が少し減ったことは、
小さなことのようでいて、意外に大きな変化でした。
機械に頼る生活とはいえ、人の温かみとのバランスを感じさせられます。
まとめ:睡眠を軽視しないことが、豊かな人生の第一歩
健康診断では見逃されがちな「睡眠の質」。 しかし、睡眠こそが脳と体を再生する大切な時間です。
もし「朝起きても疲れが取れない」「頭痛がする」
そんな症状を感じているなら、専門の検査が必要です。
私のように、正しい情報と治療を得ることで、
人生そのものが快適に変わるかもしれません。
あとがき:何気ないことこそ、重大なサイン
シーパップの装着は「ここから睡眠」と区切りをつける行為。 それは便利でもあり、少し寂しくもあります。 でも、健康を守るためのこの“区切り”が、 私にとっては新しい人生のスタートになりました。
