湘南から久里浜医療センターへ|ドライブコースとアルコール依存症から見えた現実

ライフスタイル

湘南ドライブの定番コース

湘南に移住してから、私のリフレッシュ方法のひとつが「お気に入りのドライブコース」です。

藤沢を出発し、鎌倉高校前の踏切を通過して逗子マリーナへ。
そのまま三崎街道を走り、武上宮田線を経由して三浦海岸駅付近で寿司(海鮮)をいただくのが定番です。

途中、「溶岩窯パン工房 ブロートバウム」や「できたて屋(苺大福)」でちょっとしたおやつを買い、久里浜医療センターの近くを通って横須賀美術館へ立ち寄ることもあります。

海辺のかねよ食堂で波の音を聞きながら休憩し、最後は三井アウトレットパーク 横浜ベイサイド付近でドライブを締めくくる──この流れが、私にとってちょっとした小旅行のような時間です。

友人との再会とアルコール依存症の現実

数年前、このコースの途中にある「久里浜医療センター」に、長年の仕事仲間である友人が入院していました。

彼は民放テレビ局のプロデューサーで、日頃から飲酒と深夜のラーメン生活が習慣化していた人でした。仕事の付き合い、ストレス、生活習慣……それらが積み重なり、最終的にアルコール依存症で入院することになったのです。

私は何度も面会に行きました。
彼は時間を無駄にせず、病棟で同室の患者たちと積極的に会話をし、退院後の番組企画の構想を語っていました。まさに「取材」として患者一人ひとりの人生を聞き取り、そこにストーリーを見いだしていたのです。

アルコール依存症病棟の“渡り廊下”

私がこの病院で最も印象的だったのが、本病棟とアルコール依存症病棟をつなぐ「渡り廊下」です。

その風景は、まるで戦争後のサイパンやグアムの廃墟のような空気を漂わせていました。
左手には広大な山の斜面が広がり、ヘッドギアをつけた患者たちがゆっくりと歩いています。庭先には洗濯物が干され、軍の施設のような不思議な光景──それがアルコール依存症の“現実”を静かに語っているようでした。

「酒は麻薬と一緒」——友人の言葉

退院した患者の中には、帰りの駅で再びお酒を買い、また病院戻りの人もいたそうです。
友人はその現場を見て、「酒は麻薬と一緒だ」と言いました。

アルコールはただの嗜好品ではなく、心の隙間に深く入りこみ、依存してしまうことがある。
これは、私にとって衝撃的な言葉でした。

お酒とどう向き合うか

私の父や親戚の叔父も、休日を含めて毎日お酒を飲む生活をしていました。(休日は一日中)
私はお酒をあまり飲みませんが、「お酒以外でも気持ちよくなれるものはたくさんある」と感じています。

ドライブ、芸術、美味しい食事、自然の風景、買い物…。
心を満たす方法は、人それぞれ。
だからこそ、「酒に頼らない楽しみ方」も持っておくことが、人生を豊かにする鍵かもしれません。