かつて住んでいた家を、もう一度生かす
物件を有効活用するため、かつて自分が住んでいた大田区の一軒家をリフォームし、賃貸住宅として貸し出すことにしました。
長く使ってきた家ですから、当然ながらあちらこちらに傷みがあります。
このまま空き家として維持するのではなく、必要なところを直し、もう一度誰かに住んでもらう。
結果としてリフォームも無事に終わり、現在は新しい入居者の方が生活しています。
内見で家を気に入ってくれた親子
今回入居してくださったのは、お母さんと小さな娘さんの親子です。
内見の時から家を大変気に入ってくださったようで、貸す側としても嬉しいものでした。
古い家ですから、新築のような設備や美しさがあるわけではありません。
それでも、その家ならではの雰囲気や間取り、生活のしやすさなどを気に入ってもらえることがあります。
自分がかつて生活していた家に、今度は別の家族が暮らし、新しい思い出を作っていく。
空き家の活用には、単なる不動産投資とは少し違った面白さがあります。
リフォームは、始めてみると色々ある
もちろん、入居までの道のりがすべて順調だったわけではありません。
リフォームを始めると、最初には分からなかった問題が次々と出てきます。
床、窓、換気扇、水回り、ガス設備、エアコンなど、家というものは本当に多くの部品や設備で成り立っています。
一か所を直せば終わりではなく、「ここを直したなら、こちらも今のうちにやっておこう」ということも出てきます。
築年数の経った家を貸せる状態まで持っていくのは、想像以上に細かな作業の積み重ねでした。
YouTubeを先生に、自分で直せるところは直す
今回のリフォームでは、何でも業者へお願いしたわけではありません。
自分でできそうな部分については、YouTubeなどで作業方法を調べ、自分で修繕しました。
今は本当に便利な時代です。
以前なら職人に聞かなければ分からなかったような作業でも、動画を探せば、必要な道具から作業手順、注意点まで詳しく説明されています。
もちろん、電気やガスなど資格や専門知識が必要な部分まで無理に自分で行うべきではありません。
しかし、DIYで十分対応できる範囲と、専門家に任せる範囲を分けるだけでも、費用はかなり変わってきます。
何より、自分の家の構造や状態を知る良い機会にもなりました。
相見積もりを取ると、価格の違いに驚く
不動産会社から、リフォーム全体についての見積もりも出してもらいました。
しかし、少しでも費用を抑えるため、工事内容によっては自分で複数の業者を探し、相見積もりも取りました。
そこで驚いたのが、業者による価格差です。
同じような修理をお願いしても、見積金額がかなり違うことがあります。
材料費だけなら大きな差はないはずですが、人件費、出張費、会社の経費、仲介手数料などが加わることで、最終的な金額には大きな違いが出ます。
リフォーム費用には「絶対にこの金額」という分かりやすい定価がない世界なのだと、改めて感じました。
マッチングサイトは便利だが、必ずしも安くない
最近は、リフォーム業者や職人を紹介してくれるマッチングサイトも数多くあります。
自分で一から業者を探さなくてもよいので、とても便利な仕組みです。
しかし、利用してみると、必ずしも「ネットで探したから安い」というわけではありません。
サイト運営会社や紹介業者など、依頼者と実際に作業する職人との間に複数の事業者が入れば、その分のコストもどこかで発生します。
便利さには、それなりの費用が掛かるということなのでしょう。
「安さ」を強調する緊急修理にも注意が必要
今回、いわゆる緊急修理系のサービスを利用する機会もありました。
広告を見ると非常に安い金額が大きく表示されているのですが、実際に現場へ来てもらって提示される金額は、私の感覚ではかなり高いことがありました。
もちろん業者によって違うのでしょうが、中には説明や接客についても、あまり良い印象を受けないケースがありました。
こちらが金額に納得できず、「今回は修理を保留します」と伝えると、今度は個人的な取引を提案されたこともあります。
せっかく現場まで来たのだから、手ぶらで帰るより多少安くても仕事にしたい、という事情もあるのでしょう。
ところが個人取引になると、最初の提示額の半額程度になることもありました。
そこまで金額が変わってしまうと、逆に「では、本当の適正価格はいくらなのだろう」と分からなくなります。
結局、一人親方のような職人さんとの関係が強い
今回いろいろな業者や職人さんと接して、私なりに感じたことがあります。
それは、信頼できる一人親方のような職人さんと、普段から関係を作っておくことの大切さです。
大きな会社には、大きな会社の安心感があります。
一方で、小さな修繕まで含めて長く物件を管理するのであれば、「これは直せるよ」「これは今すぐ交換しなくても大丈夫」と気軽に相談できる職人さんがいることは非常に心強いものです。
価格だけではなく、その人の仕事ぶりを知っていることも大切です。
結局、不動産の維持管理も最後は人と人との信頼関係なのだと思います。
不用品処分は、また少し違う世界だった
一方で、不用品処分の業者については、比較的感じの良い方が多かった印象があります。
これは仕事の性質の違いもあるのかもしれません。
修理の場合は、現場を見て原因を探し、部品を選び、技術を使って直します。
不用品処分の場合は、処分する物と量が最初から比較的明確です。
作業内容も、基本的には運び出して処分することですから、依頼する側にも内容が分かりやすい。
価格についても比較しやすい仕事なのだと思います。
6万円を掛けてでも、一気に処分する価値があった
もちろん、費用だけを考えれば、もっと安く処分する方法はあります。
自治体へ連絡し、粗大ごみの日程を予約して、自分で少しずつ外へ運び出せば、数千円程度で済ませることもできます。
しかし今回は、自宅から離れた場所にある物件です。
何度も通い、そのたびに大きな家具などを運び出す時間と労力を考え、約6万円を掛けて一斉処分をお願いしました。
金額だけを見れば、自分で処分した方が圧倒的に安いでしょう。
しかし、自分の時間や移動、体力まで含めて考えれば、お金を払って一度で片付けてもらうことにも十分な価値があります。
リフォーム費用は掛かったが、家は再び動き始めた
トータルで考えると、今回のリフォームにはそれなりのお金が掛かりました。
ただし、空き家のままでは基本的に収入を生みません。
固定資産税や維持管理費だけは掛かり続けます。
今回、必要な費用を掛けて貸家として再生したことで、毎月家賃が入る物件になりました。
私の計算では、今回掛けた費用についても、数年かけて家賃収入の中から回収していくことになるでしょう。
家自体もかなり傷んでいましたから、いずれ必要になる修繕をまとめて行ったと考えれば、良い機会だったと思っています。
不動産は、本当に「不労所得」なのか
私は何か所か不動産を維持管理していますが、実際に所有してみると、不動産収入を単純に「不労所得」と呼んでよいのか疑問に思うことがあります。
確かに、入居者がいて問題なく生活している期間は、毎月家賃が入ってきます。
その意味では、非常に安定した収入源になります。
しかし、所有しているだけで固定資産税などの負担があります。
建物は年々古くなりますから、給湯器、エアコン、水回り、外壁、屋根など、いつかは修理や交換が必要になります。
退去があれば、次の入居者を迎えるためのリフォームも必要です。
何も起きていない時は不労所得に見えますが、何か起きると突然「仕事」が始まる。それが不動産なのかもしれません。
株や投資信託の方が、管理そのものは楽
資産運用という視点だけで比較すると、私にとっては株式のスイングトレードや、オールカントリーのような投資信託の方が、物理的な管理はずっと楽です。
株には株価変動という大きなリスクがありますが、屋根が壊れることもありませんし、水漏れもしません。
エアコンが故障したという電話が掛かってくることもありません。
不動産には現物資産ならではの良さがありますが、現物である以上、必ず維持管理が伴います。
実際に両方を経験してみると、それぞれ全く違う種類の資産運用だと感じます。
次は熱海の家の整理へ
大田区の家については一段落しましたが、所有物件の整理はまだ続きます。
今後は、熱海にある家についても処分を含めて考えています。
そのため最近は、家の中に残っている物を整理するため、時々熱海へ行っています。
不動産は買う時よりも、整理する時の方が大変なことがあります。
建物だけではなく、その中には長い年月をかけて増えた家具、家電、生活用品、思い出の品まで残っています。
それらを一つずつ整理していく作業には、想像以上の時間と体力が必要です。
体が動くうちに、できることを済ませておく
今回の一連の作業を通して、改めて感じたことがあります。
不動産や所有物の整理は、「いつかやろう」と先延ばしにしない方が良いということです。
家の片付けも、業者との打ち合わせも、現場確認も、思っている以上に体力を使います。
自分自身のことだけではなく、年齢を重ねた親が所有している物や、家族から引き継ぐ可能性のある資産についても、早めに整理しておいた方が後々楽になります。
年齢を重ねれば、判断力があっても身体がついてこなくなることがあります。
だからこそ、まだ十分に動ける今のうちに、一つずつ片付けていく。
今回、大田区の家が無事に貸家として動き始めたことで、一つ大きな仕事を終えたような気持ちになりました。
古くなった家を直し、不要な物を処分し、新しい家族に住んでもらう。
そして次の物件へ進む。
所有する物を増やすことだけが資産形成ではなく、今ある資産を生かし、必要のない物は整理し、自分が管理できる形に整えていくことも、年齢を重ねてからの大切な資産管理なのだと思っています。
